ワタシが肉や魚を調理していると、ワクワクした顔でキッチンにやってくるブリ男さん。
お茶を淹れたり麺を茹でたりするだけでも「何してんの?」てな顔をして興味津々で覗きに来るのでアレですが、肉魚の料理のときは「あぁ~ん…」とか甘えた声を出して脚にスリスリしてくるので、明らかに美味しそうな匂いをキャッチしているのだと思われます。
そして、期待していたのに一口ももらえなかったときのショックそうな顔が可哀想…。
正直、人間のゴハンを作る度に期待されても困るので、キッチンからいい匂いがしたら何かもらえるということを覚えてほしくはないです。
とはいえ、缶詰やパウチから美味しいモノが出てくるとしっかり覚えてしまったブリ男さん。ワタシがレトルトのカレーを開封しようものなら「それ俺のでしょ!? なんでくれないの!?」と色めき立ちます。
そんなカンジでブリ男とワタシのゴハンの境界が不明瞭な部分もあるので、たまに肉の欠片をあげるくらいはいいかな…とも思います。
食べられるモノは多いに越したことはないですからね。
そんなわけでお正月にすき焼きを作ったとき、飛騨牛A5ランクの肉の端っこをブリ男にお裾分けしました。
食べるかどうかわからなかったので、ブリ男の一口分のほんの小さな欠片をカット。
レンジで数十秒チンして加熱し、人間用のすき焼きを作る間冷ましました。
テーブルにすき焼き鍋を並べると、ブリ男は「デカい生き物は美味しそうなモノばっかり食べるよね…」てな顔でじっとり睨んできます(ちなみにブリ男は既にウェットフードを平らげて満腹なハズ)。
この日はそこへ「ブリさんのもあるよー」とトリーツ皿に乗せた牛肉を出してやったところ、躊躇なく食らいつきました。
いつもは皿の上でお上品に食べるくせに、なぜか皿から肉を引きずり出し、床から食べるワイルドなブリ男さん。
フレッシュな肉の風味が野性味を呼び起こしたのでしょうか。いや、でも自然界で猫が牛を捕食できるとは思えんのだが。
ササミの水煮は食べなかったのに、牛肉はOKなのは何なんでしょうね。
水に旨みが逃げてしまう調理よりレンジでチンの方がいいのかしら。あるいは単なる牛好きとか。
ワタシも家で牛肉を食べるなんて滅多にないので、そのときくらいはブリ男にお裾分けするのもいいかな、と思いました。